1: ■忍法帖【Lv=21,キラービー,uir】 第13艦隊◆IpxlQ2BXrcdb 2018/06/27(水)18:02:26 ID:???
6/27(水) 6:00配信 JBpress
玉木俊明 京都産業大学 経済学部教授
「ビジネスマンは歴史に学べ」とは、昔からよく耳にする言葉だ。歴史上の出来事には、将来を見通す上の参考になるエピソードが溢れているからだ。
京都産業大学の玉木俊明教授は、その研究成果を一般読者向けに分かりやすく解説してくれる研究者として定評がある。
専門が西洋経済史だけに、その著作にはビジネスマンにも大いに参考になる視点が多い。
著作の主要なテーマの一つが「覇権の変遷」だ。
かつて世界の覇権を握った国家は、いったい何が抜きんでていたのか。覇権を確立するためには何が必要なのか。
そこを突き詰めていくと、近未来の国際秩序もおぼろげながら見えてくるという。
■ 歴史はビジネスの役に立つか
――今年(2018年)5月から6月にかけて、『人に話したくなる世界史』(文春新書)、『逆転の世界史(日本経済新聞出版社)、『ヨーロッパ 繁栄の19世紀史』(ちくま新書)と、一般書を立て続けに刊行されました。
最近はビジネスマンの間でも教養についての関心が高まっています。歴史を深く学び直そうという機運も高まっているのではないですか。
玉木俊明氏(以下、敬称略) 普通の人が歴史を学んで何の役に立つのか。営業先を回って一件でも多くの契約を取らなければならないということしか頭にないビジネスマンには、おそらく役に立ちません。歴史学では短くても数十年単位でものごとを見ます。今日、明日の仕事には結びつきにくいのです。ですが、そういうビジネスマンであっても、長期的にどのような戦略で契約を勝ち取らなければならないかと考えるはずですし、そういうときには役に立ちます。
さらに、幹部社員や役員になれば、中長期的な目線が必要になってきます。そのときに、すべてではありませんが、過去の出来事が参考になる場合もあり得ます。
歴史に対する深い理解は、未来の出来事を想像するときの一助にはなると思いますね。
ただ大学の教員としては、歴史を学ぼうとするのなら、できたら社会に出る前の学生時代に取り組んでほしいものですが・・・。
――先生の専門は経済史。著作の中で「手数料を制する者が世界を制する」と論じられています。
手数料に注目して経済史を切る視点はユニークな視点ですね。
玉木 アメリカの社会学者イマニュエル・ウォーラーステインは、彼が提唱した世界システム論の中で、これまで世界には3つのヘゲモニー国家(覇権国家)があったとしています。17世紀中ごろのオランダ、19世紀の終わりから第1次世界大戦前までのイギリス、第2次世界大戦からベトナム戦争までのアメリカです。
■ 産業革命後もイギリスの貿易収支はほぼ赤字だった
ウォーラーステインは、「工業」「商業」「金融業」の3部門で他国を圧倒している国をヘゲモニー国家としましたが、私の考えは少し違います。商業におけるゲームのルールを決定する権利を握っている国がヘゲモニーを握っていると考えています。
(以下略)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180627-00053410-jbpressz-int
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玉木俊明 京都産業大学 経済学部教授
「ビジネスマンは歴史に学べ」とは、昔からよく耳にする言葉だ。歴史上の出来事には、将来を見通す上の参考になるエピソードが溢れているからだ。
京都産業大学の玉木俊明教授は、その研究成果を一般読者向けに分かりやすく解説してくれる研究者として定評がある。
専門が西洋経済史だけに、その著作にはビジネスマンにも大いに参考になる視点が多い。
著作の主要なテーマの一つが「覇権の変遷」だ。
かつて世界の覇権を握った国家は、いったい何が抜きんでていたのか。覇権を確立するためには何が必要なのか。
そこを突き詰めていくと、近未来の国際秩序もおぼろげながら見えてくるという。
■ 歴史はビジネスの役に立つか
――今年(2018年)5月から6月にかけて、『人に話したくなる世界史』(文春新書)、『逆転の世界史(日本経済新聞出版社)、『ヨーロッパ 繁栄の19世紀史』(ちくま新書)と、一般書を立て続けに刊行されました。
最近はビジネスマンの間でも教養についての関心が高まっています。歴史を深く学び直そうという機運も高まっているのではないですか。
玉木俊明氏(以下、敬称略) 普通の人が歴史を学んで何の役に立つのか。営業先を回って一件でも多くの契約を取らなければならないということしか頭にないビジネスマンには、おそらく役に立ちません。歴史学では短くても数十年単位でものごとを見ます。今日、明日の仕事には結びつきにくいのです。ですが、そういうビジネスマンであっても、長期的にどのような戦略で契約を勝ち取らなければならないかと考えるはずですし、そういうときには役に立ちます。
さらに、幹部社員や役員になれば、中長期的な目線が必要になってきます。そのときに、すべてではありませんが、過去の出来事が参考になる場合もあり得ます。
歴史に対する深い理解は、未来の出来事を想像するときの一助にはなると思いますね。
ただ大学の教員としては、歴史を学ぼうとするのなら、できたら社会に出る前の学生時代に取り組んでほしいものですが・・・。
――先生の専門は経済史。著作の中で「手数料を制する者が世界を制する」と論じられています。
手数料に注目して経済史を切る視点はユニークな視点ですね。
玉木 アメリカの社会学者イマニュエル・ウォーラーステインは、彼が提唱した世界システム論の中で、これまで世界には3つのヘゲモニー国家(覇権国家)があったとしています。17世紀中ごろのオランダ、19世紀の終わりから第1次世界大戦前までのイギリス、第2次世界大戦からベトナム戦争までのアメリカです。
■ 産業革命後もイギリスの貿易収支はほぼ赤字だった
ウォーラーステインは、「工業」「商業」「金融業」の3部門で他国を圧倒している国をヘゲモニー国家としましたが、私の考えは少し違います。商業におけるゲームのルールを決定する権利を握っている国がヘゲモニーを握っていると考えています。
(以下略)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180627-00053410-jbpressz-int