185: 名無しの司馬遷 2014/07/24(木)23:00:54 ID:l8fMFQMDZ
大団円まではまだ遠そうだ(来るとは言ってない)

186: 名無しの司馬遷 2014/07/24(木)23:13:38 ID:1eNn3de5Z
大きく過去へさかのぼる。


近代ヨーロッパの世界制覇が開始されるよりもはるか昔から、
ユーラシア大陸の南に広がるインド洋は交易の海だった。
そもそもイスラームが生まれたアラビア半島もインド洋交易圏の一端に位置し、
預言者ムハンマド自身も元は交易商人であった。

ゆえにイスラームは富の追求も異邦への旅も大いに奨励する。

西暦8世紀、アッバース朝イスラーム帝国が西ユーラシアの大統一を達成した頃から
アラブやペルシアの商人たちが盛んに海に乗り出した。
彼らのある者はアフリカ大陸東岸を南下し、ある者は南インドへ、さらにその東へと向かった。

10世紀末に成立した「シナ・インド物語」は、中近東から南シナ海に至る旅程を詳細に記述する。
東へ向かう航路は南インドのいくつもの港を経由し、東南アジアの島々の間を抜けて、
ついには中華帝国の不動の外港、広州港に到達する。

「シーン」は絹と陶磁器の故国にして、世界で最も富裕な帝国。
「カーンフー」は東の富が蝟集するところ。

唐末には広州に20万人のアラブ商人が居住し、唐王朝の滅亡後に広東を支配した南漢国も
そんなアラブの商人たちの血をどこかで交えているという説もある。
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